コン串とは?打ち止め・段差の吹き出しを止める固定と外すタイミング

コンクリート工事:コン串の固定と外すタイミング 10 コンクリート工事

10 コンクリート工事|施工中

  1. 段取り:コンクリート打設の段取り
  2. 施工中:この記事
  3. トラブル対処:—

土間打設の前日、段差まわりの型枠を見ながら。

ルー

明日の土間、段差のところはコン串を挟んでおけば大丈夫ですよね?

Kony

挟むだけだと、打ったときにコンクリートの圧で押されて動くんだ。動いたら、そこから吹き出す。

テツさん

小物ほど当日に探すことになるんだよ。数と置き場所、今日のうちに決めとけ。

ルー

……メモしました。

Kony

じゃあ、使う場所、止め方、外すタイミングの順に話すね。

結論から言うと、コン串は挟むだけで終わらせず、裏に鋼管を流して結束線で仮止めし、固まり始めの硬さを少しずつ確かめながら外すのがコツです。

この記事で分かること

  • コン串を使う場所と、吹き出しやすい所
  • 挟むだけでは押される理由と、固定の仕方
  • コン串を外すタイミングの確かめ方

コン串とは:コンクリートを簡易的に止める櫛形の打ち止め材

コン串は、コンクリートを簡易的に止めるための櫛形の打ち止め材です。打ち込んだコンクリートを「ここで止めたい」という位置に立てて使います。僕の現場では、土間の打ち止めや段差まわりでよく出番があります。

土間の配筋の中で、レインシューターの底のコンクリートを先に打っている様子
レインシューターの底のコンクリートを先に打っているところ(別の現場の例)。先打ちの小口は、コン串などでしっかり止めておきます

製品の寸法や材質は、この記事では書きません。使う前に、メーカーのカタログで確かめてください。

コン串を使う場所:土間の打ち止め・段差と取り合い

僕がコン串を使うのは、主に4か所です。土間の打ち止めや段差、地中梁天端と土間の取り合い、レインシューターまわり、バルコニーの手すり立上りの下です。どこも、コンクリートをその位置で止めたい所です。

図1は、地中梁天端と土間の取り合いで段差がつく所の模式図です。高さが変わる所は、高い側のコンクリートが低い側へ流れ出ようとします。コン串は、その境目に立てて止めます。

高い側の土間地中梁低い側の土間 コン串(ここで止める) 止めないと低い側へ流れ出る 模式図・寸法なし。地中梁天端と土間の取り合い(段差)
図1段差・取り合いで吹き出しやすい所とコン串の位置(模式図・寸法なし)
使う場所なぜ吹き出すかコン串の置き方注意
土間の打ち止め止めたい位置の先へ、コンクリートが流れていく打ち止めの位置に立て、裏に流した鋼管に結束線で仮止め小口をしっかり止めないと、後処理が大変
土間の段差高い側のコンクリートが、低い側へ流れ出ようとする高さが変わる境目に立てる挟むだけだと圧で押されて動く
地中梁天端と土間の取り合い高さが変わる所で、低い側へ回り込もうとする取り合いの線に沿って立てる2回に分けて打つなら、1回目でしっかり固定
レインシューターまわり止めたい縁から、コンクリートが出ようとする止めたい縁に沿って立てる挟むだけにせず、結束線で仮止めする
バルコニー手すり立上りの下立上りは高さがあって圧がかかり、下が開口のように開いた形なので吹き出す立上りの下で止めたい位置に立てる外すのが遅いと外せない・跡が汚い

「なぜ吹き出すか」の欄のうち、バルコニー手すり立上りの下は僕の経験から、それ以外はコンクリートは低い方・開いた方へ流れるという一般的な性質から書いています。土間全体の区切り方は土間コンクリートの打設計画に、レインシューターまわりの順番はレインシューターとスラブの打設の順番にまとめています。コン串の位置は、その区切りと合わせて決めます。

コン串の固定の仕方:挟むだけでは圧で押される

この記事でいちばん伝えたいのはここです。コン串は、挟むだけだと打ち込んだコンクリートの圧で押されて動きます。動けばそこから吹き出して、止めたい位置で止まりません。

だから僕は、コン串の裏に鋼管を一本流しておき、結束線で鋼管やコン串どうしに仮止めします。結束線はクリッパーで簡単に切れるので、外すときも手間がかかりません。鋼管を流す位置は場所の形で変わるので、現場ごとに決めてください。

× 挟むだけ ○ 結束線で仮止め+補強 コンクリート 圧で押されて動き、そこから吹き出す コンクリート 結束線で仮止め 鋼管を一本流して 結束線で留める コン串
図2コン串の固定のしかた(模式図・寸法なし)。鋼管を流す位置は場所の形で決める

2回に分けて打つ所は、1回目でコン串をしっかり固定する

2回に分けて打つ所もあります。この場合は1回目の打設で、桟とコン串でしっかり固定しておきます。1回目の小口がきちんと止まっていないと、後処理が大変になります。

もう1つ気をつけたいのが、浮かし型枠の跡です。仕上げによっては、浮かし型枠の跡が目立ちます。跡が見えてしまう仕上げの所かどうかは、打つ前に確かめておきます。

打継ぎの位置と処理の考え方は、打継ぎの位置と処理で書いています。

構造に関わるところ

2回に分けて打つ所は打継ぎになり、打継ぎの位置や処理は構造の性能に関わります。現場監督の判断で済ませず、監理者に報告して、必ず構造設計者・監理者の指示を仰いでください。

コン串を外すタイミング:固まり始めの硬さを少しずつ確かめる

コン串は、コンクリートが固まり始めたころに外します。僕は一度に抜かず、少しずつ外しながら硬さを確かめます。外すのが遅いと、外せなくなったり、跡が汚くなったりします。

だから「何時間後」と決め打ちせず、その日のコンクリートの硬さを見て決めています。固まり方は日によって変わるので、少しずつ外して確かめます。

固まり始めたか? いいえ もう少し待つ はい 少しずつ外して硬さを確かめる 形が崩れずに止まっているか? いいえ もう少し待つ はい 外す 遅れると外せない・跡が汚くなる
図3コン串を外すタイミングの判断フロー(時間ではなく硬さで決める)

抜くのが遅れると、コン串が外れなくなるぞ。テツさん(職長)

Konyの現場メモ

小口をしっかり止めないと、後処理が大変になります。僕にとっては、固定も外すタイミングも、きれいな小口を残すための作業です。

打設当日にほかに何を見るかは、打設当日に監督が見るところにまとめています。

打ち止めの段取り:コン串の数と置き場所は前日までに

コン串のような小物ほど、当日に「足りない」「どこにある?」となりがちです。だから僕は、前日までに数と置き場所を決めておきます。

僕の現場では、丸井産業の製品をよく使っています。寸法や材質は、メーカーのカタログで確かめてください。打設全体の段取りは、コンクリート打設の段取りで書いています。

コン串は小さな部材ですが、止め方と外し方で小口の仕上がりが変わります。次の打設の前日までに、図面の打ち止め・段差・取り合いの位置に印を付けて、コン串の数を数えてみてください。

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