コンクリート打設の雨の中止基準は何ミリ?「4mm」の正体と決め方

コンクリート工事:雨と猛暑の日の打設判断:中止・続行の決め方と止め方 10 コンクリート工事

10 コンクリート工事|トラブル対処

  1. 段取り:コンクリート打設の段取り
  2. 施工中:打設当日に監督が見るところ
  3. トラブル対処:生コン受入不合格/この記事
ルー

調べたら「1時間に4mm以上で中止」って出てきました!来週の打設、予報は1時間2mmなんで、セーフですよね?

ミサキさん

その4mm、どの基準に書いてあるの?うちの特記仕様書には、雨量の数字なんてなかったけど。

ルー

検索の答えには「土木学会の示方書」って……。

Kony

その数字、たどっていくとダムの話に行き着くんだ。ダムの基準で土間を打つのは、ちょっとスケールが合わないよね。建物の打設で効くのは、雨の時間帯と、覆えるかどうか。順番に見ていこう。

結論

コンクリート打設の雨の中止基準に、公共建築工事標準仕様書は「何mmで中止」という数値を決めていません。標準仕様書は「品質に悪影響を及ぼすおそれのある雨が予想され、適切な養生ができないなら打たない」という決め方です。よく見る「1時間4mm」は、ダムコンクリートの話が出どころとみられます。ただし「2mmだからセーフ」とも言えません。仕上げが終わる前の天端に当たれば、1時間0.6mmの弱い雨でも表面が傷むという実験があります。僕は打設の3日前に、雨の時間帯と覆えるかどうかで決め、止める位置まで監理者と決めておきます。

コンクリート打設の雨の中止基準:標準仕様書に「何mm」の数値はない

建築のコンクリート打設で、雨量の数値で中止を決める決まりは、公共建築工事標準仕様書(以下、標仕)にはありません。標仕 令和7年版の 6.6.3 打込み (1) は、雨について次のように決めています。

品質に悪影響を及ぼすおそれのある降雨・降雪が予想される場合は、適切な養生を行う。適切な養生ができない場合は、打込みを行わない。

公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版 6.6.3(1) の雨に関わる部分の要旨(低温の条件は省いた)

つまり判断の軸は「何mm降るか」ではなく、雨が品質に影響する場面で、適切な養生ができるかどうかです。同じ1時間2mmでも、上の階の床や屋根ができたあとに建物の中の土間を打つ日と、空に開いたスラブの天端を金ごてで押さえる日とでは、意味がまるで違います。数値で一本線を引けないのは、そのためです。「小雨なら続行、本降りなら中止」という分け方も、雨の量だけで分けている点で同じ落とし穴があります。効くのは量より、雨が天端に当たる時間帯です。

資料雨の扱い雨量の数値
公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版 6.6.3(1)品質に悪影響を及ぼすおそれのある雨が予想されるなら適切な養生をし、できなければ打たないなし
土木学会 コンクリート標準示方書[ダムコンクリート編]有スランプのコンクリートでは、時間4mm以上の雨で打込みを中止している例が多い、と紹介している4mm/h(ダムの例)
その現場の特記仕様書雨天の定めがあれば、それが最優先現場による
表1 雨とコンクリートの打込みについて、資料ごとの扱い(ダムコンクリート編は、とびしま技報 No.66 の引用で確認。原本は未確認)

よく見る「1時間4mm」の出どころはダムの話

「コンクリート打設 雨」で検索すると、1時間4mm以上で中止、という答えがよく出てきます。たどっていくと、土木学会のコンクリート標準示方書の[ダムコンクリート編]に行き着きます。そこでは、有スランプのコンクリート(ダムで使う超硬練りのコンクリートと区別した呼び方で、スランプが測れるやわらかさのもの)について「時間4mm以上の雨で打込みを中止している例が多い」と紹介されています(飛島建設の技術報告「とびしま技報」No.66 での引用による。土木学会のQ&Aの掲示板でも、2004年に同編の2002年制定版の記述として「時雨量4mmまで」が紹介されています)。

ここで読み落とされがちな点が2つあります。一つは、ダムのコンクリートの話だということ。もう一つは、「中止している例が多い」という実態の紹介で、守るべき決まりの数値ではないということです。4mmという数字は覚えやすいので、伝言ゲームの途中で「基準」に昇格したのだと思います。建物の打設で4mmを根拠に「2mmだからセーフ」と言うと、監理者に出典を聞かれたときに答えられません。

とはいえ、4mmが雨の強さの感覚をつかむ目安になるのは確かです。日本気象協会の区分では、1時間4mmは「並みの雨」(3〜10mm)に入り、地面に水たまりができるくらいの雨です(同じ報告の表より)。

何ミリなら小雨?1ミリ降るとどうなる?

雨の強さの言葉は、気象庁の予報用語で決まっています。予報の数字を読むときは、この表と並べると感覚がつかめます。

気象庁の言い方雨の量の目安
小雨数時間続いても、雨量が1mmに達しないくらいの雨
弱い雨1時間の雨量が3mm未満(小雨を含む)
(言葉の区分なし)1時間3〜10mm。日本気象協会の区分では「並みの雨」で、地面に水たまりができる
やや強い雨1時間に10mm以上20mm未満
強い雨1時間に20mm以上30mm未満
表2 雨の強さの言葉(気象庁「予報用語 降水」より。3行目は日本気象協会の区分で、とびしま技報 No.66 の引用)

では1時間1mmに満たない雨なら平気かというと、天端に当たる時間帯によっては平気ではありません。雨水が混ざった分だけ表面近くの水が増え(水セメント比が上がり)、セメントペーストが薄まって流れやすくなります。報告の前書きでも、雨水の混入による圧縮強度の低下と、脆い層ができることが心配点に挙げられています。先ほどの飛島建設の報告にある実験(2018年)では、厚さ150mmのスラブの模擬試験体に、1時間0.6mmの雨(報告では「小雨」の区分。気象庁の言い方では弱い雨)を30分当てました。定木で均した後や、金ごて仕上げ1回目の後に当てると、セメントペーストが流れ出し、硬化後の表面全体に脆い層ができました。

雨が当たった時期0.6mm/h・30分(報告の区分で小雨)15mm/h・30分(やや強い雨)
定木で均した後ペーストが流出、全面に脆弱層ペーストが流出、粗骨材が部分的に露出、全面に脆弱層
金ごて仕上げ1回目の後ペーストが流出、全面に脆弱層ペーストが流出、全面に脆弱層
金ごて仕上げ2回目の後白い脆弱層が部分的。ブラシで水洗いすると除けるペーストが流出、全面に脆弱層
散水養生を始めた後損傷なし損傷なし
表3 雨が当たった時期と、スラブ表面の傷み方(とびしま技報 No.66「コンクリート打込み時の降雨によるスラブ表面の損傷に関する検討」の結果を表にした。調合 30-18-20(N) の試験体1種類での実験)

この報告のまとめは、金ごて仕上げができる時期までの雨はペーストの流出や脆い層を生むので、打込み時に雨が予想されるなら、雨の強さにかかわらず打込みを避ける、というものでした。つまり「1mm降るとどうなる?」の答えは、量より天端が固まる前に当たるかどうかで決まります。試験体1種類での実験なので、現場の数字にそのまま置き換えはできませんが、「小雨だから大丈夫」が通らない理由としては十分です。

予報の数字を読むときに、もう一つ。降水確率は、予報区内で6時間ごとに「1mm以上の雨が降る確率」で、確率が高いほど雨量が多いという意味ではありません(気象庁)。降水確率30%と70%の違いは、雨の強さではなく、降るかどうかの見込みの違いです。

雨予報の打設、やるか延期かは3日前に決める

数値の線がない以上、判断の質を決めるのは「いつ決めるか」です。僕は雨の予報が出ている打設を、打設の3日前まで天気予報を見て粘り、3日前に「やる/延期」を決めています。前日の夜には、生コンの出荷枠もポンプ車も職人さんの手配も固まっていて、動かせるものがほとんど残っていないからです。

そのかわり、1週間前には生コン工場やポンプ屋さんなどの関係業者に「雨なら延期の可能性があります。3日前に判断します」と伝えておきます。そう言っておくと、相手も安心してくれます。監理者にも同じ時点で伝えておくと、延期の相談がしやすくなります。延期するときに困るのは振替日で、ほかの現場も同じ日を狙ってきます。だから延期の可能性があるときは、前もって別の日を仮予約のように押さえておき、判断はなるべく早く出します。前倒しできる日程なら、予報を見て前倒しすることもあります。

判断の本番確認と、例外の直前判断1週間前週間予報は傾向として見る「3日前に判断します」と関係者に周知する予備日の候補を考える3日前最終判断やる・条件つき・延期を決めて、その日のうちに全員へ連絡する前日の夜3日前の判断のまま行けるかを確認する予報が大きく動いたらここで決め直す当日の朝決めたとおり実行する判断が残るのは予報が外れて雨が降り出した場合だけ多い変えられる段取り:日程の振替・出荷時間・班の順番 など少ない:止める位置と合図の確認くらい
図1判断のタイムライン(模式図)。前で判断するほど、変えられる段取りが多い。数値の線引きは現場の条件と監理者の判断で決め、前もって合意しておく。

1週間前の予報は外れる前提で見ます。気象庁の週間天気予報には、3日目以降の「降水の有無」に信頼度(A・B・C)が付いています。Aは翌日に予報が変わることがほとんどない日、Bは変わる可能性が低い日、CはBより変わりやすい日です。Cの日は、延期案(振替日の仮押さえ)と続行案(覆う物と止める位置)の両方を用意して3日前を待ちます。

3日前の判断は、下の表で順番に確かめると迷いません。標仕 6.6.3(1) の「雨が予想される」「品質に悪影響」「適切な養生ができない」を、現場で答えられる4つの質問にしたものです。

雨の打設、やる?延期? 4つ答えて決める表

公共建築工事標準仕様書 6.6.3(1) の考え方を、打設前に順番に確かめる形にしたものです。最後に決めるのは特記仕様書と監理者です。

Q1. 打込みから、天端の仕上げが終わって散水養生を始められるくらい固まるまでの時間帯に、雨が予想される?

3日前の時点で迷うなら「はい」で進みます。

Q2. 打ち込む所や、打ち終わった天端に、雨が直接当たる?

Q3. 雨の中でも「適切な養生」ができる?

打設する範囲の全部を、テントや仮設屋根、単管や桟木で浮かせたシートで覆える(固まる前の天端にシートを直接掛けると跡が付き、仕上げもできない)、型枠の中にたまった雨水を打込み前に出せる、受入検査の場所と供試体に屋根がある。全部そろって「はい」。広いスラブは、ブルーシートだけでは「いいえ」になりやすいです。

Q4. 途中で雨が強くなったときに止める位置と、工場へ出荷を止める合図を出す人を、監理者と決めてある?

この表は判断の順番を整理するためのものです。雨量の数値で白黒をつける表ではありません(理由は本文)。

僕が延期と続行を分ける2つ:工期の余裕と、仕上げが絡むか

表で順番を確かめたうえで、僕が最後に天秤にかけているのは2つです。

一つは工期に余裕があるか。これがいちばん大きいです。余裕がなければ1日でも早く打ちたいので、3日前のぎりぎりまで予報とにらめっこして粘ります。

もう一つは仕上げが絡むコンクリートか。正直に言うと、仕上げが絡まない部位で小雨くらいなら、僕の経験では品質を気にするほどの差は出ていません。これは表3の実験と食い違う話ではなく、雨が傷めるのは主に天端の表面だからです。天端がそのまま床の仕上げや防水の下地になるスラブや土間は、話が別です。捨てコンでも、表面がやられると墨が出しにくくなります。ただ、どの部位なら許容できるかを決めるのは僕ではなく監理者なので、3日前の協議で部位ごとに確かめておきます。

それでも、雨の中の打設は足元が滑って危ないので、できればやりたくありません。品質より先に、人がけがをしない日を選びたいからです。

雨でも続行するときの対策:覆う物・水・止める位置・合図

条件つきで続行するなら、準備はすべて3日前までに決め切ります。降り出してから「どこで止める?」と話し合うのでは遅いからです。コンクリート工事は段取り8割で、人・物・時間に加えて天気まで、前日までに決めておけば当日は楽になります。

準備中身
止める位置途中で強くなったときに打ち止めてよい位置(打継ぎにできる位置)を、監理者と決めておく。打継ぎの位置は特記によるのが原則で、特記がなければ梁・スラブはスパンの中央か端から1/4付近(標仕 6.6.4(1))
覆う物打設する範囲を覆えるテント・仮設屋根、または単管や桟木で浮かせて掛けるシート(固まる前の天端に直接掛けない)。いつ・誰が掛けるかを左官さんの押さえの段取りと合わせて決める。受入検査の場所と供試体のテント
水型枠の中にたまった雨水は、打込み前に出す。天端にたまった雨水は取り除いてから押さえる(水を練り込まない)
仕切り材止める位置に使うラス網やせき板などを、打設前に用意しておく
安全発電機・電動工具の雨養生と漏電遮断、足元の滑り止め、ポンプ車のアウトリガーの下の地盤。高さ2m以上の作業は、強風・大雨で危険が予想されるときは行わせない(労働安全衛生規則 第522条)。雷が鳴ったら、ポンプ車のブーム操作と高所の作業はいったん止める
合図工場に出荷停止を伝える人を1人に決め、工場の連絡先を手元に置く
表4 条件つきで続行する日の準備

止めたのに生コン車が来続けるのが一番困るんだ。合図を出す人を決めとけ。テツさん(職長)

打設中に雨が降ってきたら:止める・守る・記録・報告

打設すると決めた日に、予報が外れて降り出すこともあります。このときにやることは、決めておいた止める位置まで打つか、そこで止めるかの判断だけです。逆に言えば、止める位置と合図を出す人が決まっていなければ、この判断はできません。

  1. 止める:雨が強くなったら、まず工場に出荷停止を連絡し、決めておいた位置まで打って、用意した仕切り材で止める。雷が鳴ったら、ポンプ車のブーム操作と高所の作業も止める。
  2. 守る:打ち終わった面を、浮かせたシートやテントで覆う。天端にたまった雨水は取り除いてから押さえ、水を練り込まない。止めた位置の打継ぎ面は、泥や雨水がたまらない状態で残す。現場で生コンに水を足すのは、雨の日でも絶対にしない。
  3. 記録する:時刻、天候、止めた位置、最後の車の納入書、写真。
  4. 報告する:監理者にすぐ報告し、打継ぎ面の処理と再開の段取りを相談する。

待たされた生コン車があるときは、時間の決まりも確かめます。公共建築工事標準仕様書では、練混ぜから打込み終了までの時間は、外気温が25℃以下なら120分以内、25℃を超えるなら90分以内です(6.6.2)。納入書の時刻で残り時間を確かめ、超える車は打ちません。

止めた位置の打継ぎ面をどう処理するかはコンクリートの打継ぎ位置と処理、間隔が空いて上下が一体にならなかったときの判断はコールドジョイントの対策にまとめています。

順番監理者への報告の中身(例)
1. 起きたこと○時○分、雨が強くなったため、○通り〜○通りの打込みを中断した
2. 数字最後の打込みの時刻、打てなかった数量、出荷済みで返した車の台数と時刻
3. 原因予報より早く雨が強まった(1週間前・3日前・前日の判断の記録を添える)
4. やったこと出荷停止の連絡、打ち終わった面のシート養生、止めた位置の写真
5. これから打継ぎ面の処理、再開の日時と区画の案(承認をもらう)
表5 報告は、言い訳より先に「どこで止めて、何をしたか」から

打設後・翌日の雨は大丈夫?固まる前と後で分けて考える

打設後の雨は、コンクリートが固まる前か後かで意味が変わります。気をつけるのは、打ち込んだ当日の、天端がまだ柔らかいうちの雨です。金ごて仕上げの1回目の後(2回目の前)までに当たると、1時間0.6mmの雨でもセメントペーストが流れて表面全体に脆い層ができ、2回目の後でも、やや強い雨なら同じことが起きます(表3)。打ち終わった面をすぐ、浮かせたシートやテントで覆うのは、この時間を守るためです。

ここで一つ落とし穴があります。標仕は、打込み後少なくとも1日間はコンクリートの上を歩いたり作業したりしないこととしています(6.7.3(2)。やむを得ず乗るときはコンクリートを保護する)。雨が来てから慌ててシートを掛けに乗ると、それ自体が「上を歩く」になってしまいます。シートをどこから、何人で、何に乗って掛けるかは、打設前に決めておきます。

散水養生ができるところまで固まったあとの雨は、話が逆になります。標仕は打込み後のコンクリートに湿潤養生を求めていて、その方法には散水や噴霧も入っています(6.7.2。普通ポルトランドセメントで5日以上)。先ほどの飛島建設の実験(試験体1種類)でも、散水養生を始められるまで固まった後に当てた雨では、0.6mm/hでも15mm/hでも表面は傷みませんでした。そこまで固まっていれば、翌日の雨は乾かさないための水と同じ側に働く、と考えられます。

もし仕上げ前の天端に雨が当たってしまったら、硬化後に表面を確かめ、脆い層が出ていれば、範囲と除き方(ブラシでの水洗い、研削、はつり)と補修を監理者と決めます。同じ実験では、やや強い雨が早い時期に当たったものほど、のちの中性化が深くなる傾向も出ています。見た目が同じでも、当たった時期は記録に残しておきます。仕上げ(塗床・防水など)の下地になる面なら、なおさらです。

土間コンクリートの打設後の雨

土間は少し事情が違います。土間は打ったあとに左官さんの押さえ(金ごて仕上げ)があり、押さえの間は左官さんが天端に乗って作業するので、シートを直接掛けておくことはできません。押さえの途中で降られたときに守れるのは、天端の上に屋根(テントや仮設の上屋)を掛けられる場合だけです。屋根を掛けられない広い土間は、押さえが終わる時刻まで含めて、雨の時間帯と重ならない日を選ぶのが基本です。押さえに時間がかかると、終わるのが夕方から夜になることもあります。

翌日の雨を気にしなくてよくなる境目は、押さえが終わり、散水養生を始められるくらいまで固まったかどうかです。押さえが夜までかかって、その晩に降る予報なら、押さえの後も浮かせたシートか屋根で天端を守ってください。周りから泥水が流れ込まないかも見ておきます。

よくある質問

降水確率が何%なら延期しますか?

延期を決める降水確率の決まりはありません。降水確率は雨の強さではなく、1mm以上降るかどうかの見込みです。参考までに、防水工事なら僕は40〜50%でかなり怪しい、30%なら直前まで予報とにらめっこ、と見ています。打設はそれより、雨の時間帯と覆えるかどうかで、3日前に決めます。

雨の日にコンクリートを打設しても大丈夫ですか?

雨が天端に当たらない(屋根のかかった階など)か、覆う物・止める位置・合図がそろっていれば、監理者と合意のうえで打つこともあります。逆に、天端に当たり続けて覆えないなら、小雨でも打たないのが標仕の考え方です。雨の日に打っている現場を見かけても、こうした条件で続行しているなら、すぐに決まり違反とは限りません。

打設した翌日に雨が降っても大丈夫ですか?

天端の仕上げが終わり、散水養生を始められるくらいに固まっていれば、翌日の雨で表面が傷む心配は小さく、乾燥を防ぐ水と同じ側に働きます。押さえが夜までかかり、その晩に降る場合は、押さえの後も天端を守ってください。周りから泥水が流れ込まないかも見ておきます。

雨天中止の判断基準は?誰が決めるのですか?

数値の基準はなく、「品質に悪影響のある雨が予想され、適切な養生ができるか」で決めます(公共建築工事標準仕様書 6.6.3(1))。段取りとして判断するのは元請の現場ですが、品質に関わることなので監理者と合意して決めます。特記仕様書に雨天の定めがあれば、それが優先です。雨のときの措置は、施工計画書に書いて監理者の承諾をもらっておくと、当日迷いません。

天気には勝てません。だからこそ、勝てない前提で3日前に決めて、決めたら「どこで止めるか」まで決めておく。それができている監督は、雨の日も落ち着いています。前日の夜に初めて予報を見るのではなく、3日前に決め、その後も前日の夜と当日の朝に見直す。来週の打設で、さっそく判定表を使ってみてください。

参考にした基準・資料

  1. 国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」令和7年版6.6.2 練混ぜから打込み終了までの時間、6.6.3(1) 打込み(降雨・降雪)、6.6.4(1) 打継ぎ、6.7.2 湿潤養生、6.7.3(2) 振動及び外力からの保護(PDF 54〜57頁)
  2. 加藤淳司・槙島修・折田現太・櫻井臣央「コンクリート打込み時の降雨によるスラブ表面の損傷に関する検討」とびしま技報 No.66(2018)雨の強さ(0.6mm/h・15mm/h)と降雨時期による表面の損傷、促進中性化。ダムコンクリート編の4mmの記述と、日本気象協会の雨の区分の引用もこの報告による
  3. 土木学会のQ&A掲示板「雨天時のコンクリート打設について」(2004年)コンクリート標準示方書[ダムコンクリート編]の4mmの記述が紹介されている投稿。示方書の原本は未確認
  4. 気象庁「予報用語 降水」小雨・弱い雨・やや強い雨・強い雨
  5. 気象庁「天気予報について」降水確率(1mm以上の雨が降る確率)
  6. 気象庁「週間天気予報」信頼度(A・B・C)

この記事の確認日:2026年10月19日。基準は版によって変わることがあります。実際の工事では、特記仕様書と最新版の基準を優先し、監理者に確認してください。

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