17 左官・タイル工事|段取り
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外壁のタイル割付図、端から45二丁を並べていったら、窓の横で半端が出ました。そこだけ切ってもらえばいいですよね?
半端が窓の脇に出ると目立つわよ。サッシの位置から描き始めた?
……端からです。
割付図はサッシに合わせて1回描くところから始めるんだ。半端の逃がし方も一緒に見ていこう。
この記事で分かること
- タイル割付図を、サッシの位置に合わせて描く順番
- 45二丁掛けのように目地をずらしにくいタイルで、半端をどう逃がすか
- 張りながら割付のずれに気づいたときと、床タイル・側溝まわりの注意
タイル割付図の書き方で一番大事なのは、どこから描き始めるかです。外壁のタイルは、サッシや開口の位置と目地がそろっていないと、半端なタイルや太い目地が目立ちます。この記事では、僕が外壁と床のタイルの割付でやってきた順番と、うまくいかなかった所を書きます。
タイル割付図は、まずサッシの位置に合わせて1回描く
外壁タイルの割付は、まず図面の上で、サッシの位置に合わせて1回描きます。建物の端から順に並べていくと、半端がサッシの脇や上下に出やすいからです。サッシの縦の線・横の線に目地が通るように置いてから、残りを外側へ割っていきます。
描いてみて合わない所が出たら、しょうがないと何も考えずにそのまま施工してしまうのが、一番やってはいけないことです。図面の段階なら、まだ打てる手があります。
- サッシ・開口の位置を図面に落とす
- サッシに目地を合わせて1回描く
- 外側へ割り、半端の位置を見る
- 半端を逃がす手を決める
- 役物・コーナーの寸法を入れて確定
45二丁掛けは目地をずらしにくい。サッシの寸法を合わせるのも手
僕の現場で使った45二丁掛けタイルは、45×95の大きさで、コーナーの役物も45×95でした。45二丁掛けは小さなタイルがシートに貼られて来るので、目地で寸法を調整しようとすると、とても大変です。
そこで、タイルの方を合わせるのではなく、サッシの寸法の方をタイルの割付に合わせて調整するのも一つの手です。ただ、サッシは既製品ではなく製作品が多いので、寸法を変えるなら早い段階で決める必要があります。開口の大きさが変わるので、変えてよいかは監理者・設計者に確かめます。
| タイル(僕の現場の例) | 実寸・目地 | 割付で気をつけたこと |
|---|---|---|
| 45二丁掛け(外壁) | 45×95、コーナーの役物も45×95 | シート貼りで目地の調整がとても大変。サッシ側を合わせる手も考える |
| 100角(床) | 94×94、目地6mm | 目地込みで100mmピッチとして割る |
| 100角ピンコロ(床) | 96、目地6mm | 土間排水の側溝(幅90)の所で割付が合わず、そこだけ目地が大きくなった |
表の寸法は、僕が使った製品の例です。同じ呼び名でも、メーカーや品番で実寸は変わるので、割付図はカタログの実寸で描きます。
半端が出るときは、下地を少しふかして割り付ける
どうしても半端が出るときは、下地を少しふかして(厚みを足して)寸法を調整し、割り付けることがあります。45二丁のように目地で逃がしにくいタイルほど、下地の段階で決めておく方が楽です。
もう一つ忘れやすいのが、コーナーの役物の寸法です。平物だけで割付を描いて、最後に役物を入れたら合わなくなった、ということにならないように、役物の寸法も最初から加味して割り付けます。
サッシの寸法を変えるなら、開口の大きさに関わる所だから先に相談してね。ミサキさん(監理者)
張りながら割付のずれに気づいたら、下地の範囲で少しずらす
割付のずれに、張りながら気づいてしまうことは、タイルでもALCやサイディングでも起こります。そのときにはサッシの位置はもう変えられず、材料も発注済みなので、大きくずらすのは難しいです。僕は、下地の範囲でずらせるなら少しずらして、目地が通りよく割れるように近づけるようにしています。
図面で合わせたつもりでも、張っていくうちに少しずつずれて、目地が大きくなったり小さくなったりします。どこから張り始めればサッシに合うかを自分で把握しておき、張り始める前に職人さんに伝えて調整してもらいます。サッシまわりの納まりはサッシ取付の手順と確認|アヒル・ぬすみ・水切りのシーリング、目地のシーリングはコーキング(シーリング)の選び方|被着体と仕上げで決める種類と目地の寸法にまとめています。
Konyの現場メモ
図面で合わせても、張っていくうちに目地は少しずつずれます。どこから張り始めればサッシに合うかは自分で把握しておき、張る前に職人さんに伝えるようにしています。
床タイルは、側溝や舗装際との取り合いも割付に入れる
床のタイルでも割付の失敗をしたことがあります。100角のピンコロ(実寸96・目地6)を、土間排水の側溝(幅90)の所に合わせたら割り付けが合わず、側溝の所だけ目地が大きくなりました。側溝のような、タイル以外の物の寸法も最初の割付に入れておくべきでした。
土間の舗装際には、下に折れた形の垂れ付きのタイルを使いました。舗装が下がっても、タイルの端が欠けません。斜めのコーナー部でも、垂れ付きのタイルで納められました。目地の割付の考え方は、内装のケイカル板の目地と見切り|6mmと3mmの決め方、先に貼る場所とも共通する所があります。

写真1犬走りに床タイルを貼っているところ(S造の店舗の現場)
Q45二丁掛けの割付図で、サッシの脇に細い半端が出た。図面の段階で最初に考えることは?
- A目地の幅で少しずつ吸収する
- Bサッシの寸法や下地のふかしで合わせられないか考える
- Cそのまま施工して半端を切る
答えを見る
B 45二丁掛けはシート貼りで目地の調整がとても大変です。サッシの寸法を合わせる(監理者・設計者に確認)、下地を少しふかすなど、図面の段階で手を打ちます。
準備物チェックリスト(印刷して使う)
割付図を描き始める前に一度通します。現場によって要らないものは消して使います。
- ☐ サッシ・開口の位置と寸法(製作図の寸法)
- ☐ タイルの実寸・目地幅(カタログ・見本の実物)
- ☐ コーナーの役物の寸法
- ☐ 下地をふかせる範囲
- ☐ 床なら、側溝・見切りの寸法
- ☐ 張り始めの位置(職人さんと現地で確認する日)
タイル割付図は、サッシに合わせて1回描いてみるところから始まります。合わない所を図面の段階で見つけておけば、サッシ、下地、役物と、打てる手はまだ残っています。
参考にした基準・資料
- タイルの寸法は、僕が現場で使った製品の例です。割付図は使うタイルのメーカーのカタログ(実寸・役物・目地幅)で描いてください。
この記事は、僕が現場で聞いたこと・やってきたことを書きためたメモをもとにしています。一つの現場での例なので、思い違いもあるかもしれません。基準の数値は資料で確かめて書いていますが、実際の工事では設計図・特記仕様書・メーカーの資料を優先し、監理者に確認してください。
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