レインシューターの施工|底コン先打ちと土間打設の順番・かぶり

外構工事:レインシューターの施工|底コン先打ちと土間打設の順番・かぶり 22 外構工事

22 外構工事|施工中

  1. 段取り:—
  2. 施工中:この記事
  3. トラブル対処:—
ルー

土間の打設、レインシューターのところも一緒に打っちゃえば1回で済みますよね?

テツさん

溝のところは、底だけ先にやっとけ。厚さを削るんじゃねえぞ。

ルー

底だけ……? メモしました。

Kony

土間排水の側溝は、底のコンクリートを先に打つのが僕の現場の順番なんだ。厚さとかぶりも一緒に見ていこう。

この記事で分かること

  • レインシューター(スリット型の側溝)を土間に入れるときの施工の順番
  • 底のコンクリートを先に打つときの、土間の厚さ・かぶりの確保
  • 先打ちの小口の止め方と、打設の日・仕上げの割付で気をつけること

レインシューターの施工方法で一番大事なのは、土間コンクリートとの順番です。土間に埋め込む排水の側溝は、底のコンクリートの打ち方を間違えると、上の鉄筋のかぶりが取れなくなります。この記事では、僕が土間排水の側溝を入れたときの順番と、見ていた所を書きます。

レインシューターは、土間に埋めるスリット型の側溝

レインシューターは、グレーチングのメーカーのダイクレの製品名で、床の面に細いスリットだけが見える、鋼製・ステンレス製の側溝です。現場では製品名で呼ぶことが多いですが、一般にはスリット側溝、土間排水の側溝と呼ばれる物です。

同じシリーズの中にも、歩道用・T-2用といった荷重の区分や、本体の高さの違う型があります。車が乗るか、人が歩くだけかで選ぶ物が変わるので、設計図の品番とメーカーのカタログで、荷重の区分と寸法を確かめてから据え付けの段取りに入ります。

土間との順番:側溝の底のコンクリートだけ先に打つ

僕の現場では、土間排水の側溝は、底のコンクリートだけを先に打ちました。先に打つ範囲を決めておき、溝のコンクリートが逃げないようにしました。

  1. 品番・荷重区分・位置を確かめる
  2. 底のコンクリートを先打ち(範囲と高さを決める)
  3. 側溝を据えて、桝との取り合いを確認
  4. 土間の配筋・かぶりの確認
  5. 土間を打設(側溝・桝の位置に印)
図1土間排水の側溝を入れるときの施工の順番(僕の現場での例。メーカーの施工要領を優先)
段階監督が見ること見落とすと
底のコンクリートの先打ち土間の厚さ分を確保しているか。はみ出していないか上の鉄筋のかぶりが取れなくなる
先打ちの小口打ち止めの型枠でしっかり止まっているか後の処理が大変になる
土間の打設側溝・桝の位置が分かる印があるか打設中に位置が分からなくなる
仕上げ(タイルなど)側溝の幅を割付に入れているか側溝の所だけ目地が大きくなる

底のコンクリートは、土間の厚さ分を確保して、はみ出させない

先打ちする底のコンクリートには、二つ気をつけることがあります。一つは、底のコンクリートの部分でも、土間の厚さ分を必ず確保することです。側溝の下だからと薄くしない、ということです。

もう一つは、底のコンクリートを土間の範囲にはみ出させないことです。はみ出して高くなった所の上に土間の鉄筋が来ると、上の鉄筋のかぶりが取れなくなります。公共建築工事標準仕様書では、土に接するスラブの最小かぶり厚さは40mmです(令和7年版 表5.3.6。特記があれば特記による)。

砕石・地盤 土間コンクリート 底コン(先打ち) 側溝(スリット) はみ出すと、上の鉄筋の かぶりが取れない 土間の厚さ分を確保
図2側溝の下に先打ちする底のコンクリートと、はみ出したときの問題(模式図・寸法は例)

構造に関わるところ

土間の厚さと鉄筋のかぶり厚さは、構造の性能に関わります。側溝まわりで厚さが取れない、かぶりが足りないと分かったら、現場監督の判断で済ませず、監理者に報告して、必ず構造設計者・監理者の指示を仰いでください。

先打ちの小口は、打ち止めの型枠でしっかり止める

先打ちのコンクリートは、コン串(簡易的にコンクリートを止める打ち止めの型枠)のような物で、小口をしっかり止めておきます。ここが甘いと、後の処理が大変になります。

先打ちと土間の境目は、打継ぎにもなります。打継ぎの位置と処理の考え方はコンクリートの打継ぎ位置と処理|見切り・防水・仕上げから決めるに書いています。

小口が止まってねえと、あとの始末が大変なんだ。テツさん(職長)

打設の日は、桝と側溝の位置が分かるように印を付けておく

土間の打設では、段差の所や側溝の溝の所が分かるように印を付けておきました。反省は、桝の位置が分かりやすいようにマーキングしておくべきだったことです。土間の配筋の上には、鉄筋の上を歩きやすくする通路材を敷いていたので、打設の前に印を付けておけばよかったと思っています。

生コンの数量は、階ごと・部位ごとに硬めに拾っておきました。土間の打設の日の段取りは土間コンクリートの打設計画|1日150m³を打ち切る時刻表と打つ順番、数量の拾い方は土間コンクリート数量拾いと施工管理にまとめています。

Konyの現場メモ

床の100角のピンコロタイル(実寸96・目地6)を、幅90の土間排水の側溝の所に合わせたら割り付けが合わず、そこだけ目地が大きくなりました。仕上げにタイルを張る土間なら、側溝の幅をタイルの割付に最初から入れておくべきでした。

設備の排水管と桝の取り合いは、建築と設備で決める所です。建築と設備の取り合い|スリーブ・インサート・ウレタン吹付けで揉めない段取りも合わせて読んでみてください。

Q側溝の下の底のコンクリートを先打ちする。いちばん気をつけることは?

  • A側溝の下なので、土間より薄くてよい
  • B土間の厚さ分を確保し、土間の範囲にはみ出させない
  • Cはみ出しても、土間と一緒になるので問題ない
答えを見る

B 底のコンクリートの部分も土間の厚さ分を確保します。はみ出して高くなると、上の鉄筋のかぶりが取れなくなります。

レインシューターのような土間排水の側溝は、据えてしまえば細いスリットしか見えません。だからこそ、底のコンクリートの厚さ、はみ出し、小口の止め方を、先打ちの段階で見ておくことが大事です。

参考にした基準・資料

  1. 国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」令和7年版5章:5.3.5(1) 表5.3.6(最小かぶり厚さ)
  2. ダイクレ 総合カタログ2026レインシューターのシリーズ・荷重区分(据付けの際は品番ごとの施工要領を確認)

この記事は、僕が現場で聞いたこと・やってきたことを書きためたメモをもとにしています。一つの現場での例なので、思い違いもあるかもしれません。基準の数値は資料で確かめて書いていますが、実際の工事では設計図・特記仕様書・メーカーの資料を優先し、監理者に確認してください。

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