コンクリートの数量拾い|捨てコン・基礎地中梁・スラブの拾い方と打設への使い方

施工管理

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ルー

所長に「基礎の生コン、何立米か拾っといて」と言われました。縦×横×高さで出せばいいんですよね?

テツさん

その数字で、打設の日に生コン車を何台呼ぶか決めるんだぞ。足りなきゃ待ち、余れば残コンだ。

Kony

式は簡単なんだ。差が出るのは、部位の重なりと食い込み、それと部位ごとに小分けしておくかどうか。順番に見ていこう。

コンクリートの数量拾いの大切さ

※この記事は建築施工管理1~3年目を対象に執筆しています。

建築施工管理7年目のKonyです。

現場所長や先輩からこのコンクリートの数量拾っといてと言われドキっとしたことはありませんか?

まず普段から忙しく写真整理や安全書類をまとめたりとしていたらなかなか数量拾いの時間とれないですよね。

コンクリートの数量拾うのなんて簡単です。縦×横×高さ。です。

だからこんな情報を見にこの記事に来てくれたわけはないと思います。

ここではコンクリート数量拾いの図面の読み方、数量拾いのコツ、ここってどうすれば?とつまづきやすいところをしっかり解説していきます!

ちなみに大体の数量は分かるから打設中の調整で何とかしようはNGです。

とりあえず次で数量を拾うことで事前に段取りできること、メリットをお伝えします。

コンクリート数量拾いをしたら当日楽になる

まず数量を拾うことでわかることがあります。

・本当にその日に打ち終えれる数量なのか。

まずはこれです。

その前にポンプ車の選定、台数、生コン車が2台付けできるのかどうかで変わってきますが、

ポンプ車×1台、生コン車×1台で基礎地中梁を打設するとします。

生コン車の入れ替えも加味して1台10分ペースで打てるかなという想像ができます。

そうすると数量がもし300㎥だった場合300÷4=75 生コン車75台

75台×10=750分=12.5 となり12.5時間もかかるなと想像できます。

朝7:00から打設開始して昼休憩もなしとしても19:30までぶっ通しとなります。

これはなかなかきついので2工区に分けようといった検討も必要なレベルです。

コンクリート受入れ試験

また構造体の打設の際は必ず『受入れ試験』というものが必要となります。

スランプコーンを使ったり、テストピースを取ったりするあれです。

この試験、テストピースも制約があり、

打ち込む工区毎、打ち込む日毎、かつ1回の打設量が150㎥以下にほぼ均等に3個の供試体を作成します。

というのがあります。

※ 受入れ試験の回数の決まりは、公共建築工事標準仕様書(令和7年版)6.9.3・表6.9.2 で確かめています。打込み日ごと・打込み工区ごと、かつ150m³以下にほぼ均等に分けた単位ごとに1回、1回の試験は供試体3個です。

ということは300㎥ぴったりなら2回、300㎥を超えてしまうと3回となりぎりぎりなところとなります。

こうなったら僕の場合びたびたに拾って280㎥なら2回で済むな、それを超えていたら一応3セット目も試験取れる準備をお願いすると思います。

全体数量だけでなく部位ごと、通り芯ごと等の数量も拾っておく

これも大事なことで当日焦らないための工夫となります。

基礎地中梁なら基礎、地中梁、地中柱ごとに数量を把握していたら最後の調整が格段に楽になります。

スラブでもこの柱の通り芯まで来たらあと何立米(何㎥)だなとわかります。

各種コンクリート拾い方

前置きが長くなりましたがここからは場所別でコンクリートの拾い方を解説していきます。

捨てコン(均しコン)

まずは捨てコン!最近は均しコンということも多いようですが。

ここでの注意点は2つ。

  1. 幅はいくらにしたらいいの?
  2. 砕石への食い込みは考えなくていいの?

です。

1つずつ見ていきましょう。

幅 についてですがここでは地中梁の捨てコンを想定します。

まず捨てコンの役割は主に型枠を立てる下地、墨出しのため、不陸調整のため こんなところだと思います。

この中で幅に関係してくる部分は型枠の下地になるという点です。

ということは型枠の構成が分かっていないといけません。

上記の写真を見てもらえばわかると思うのですが

  • コンパネ:12.5mm
  • 桟木60mm

合計72.5mmとなります。

なのでふつうは余裕をみて100mm梁面から余分に捨てコンを幅広に打ちます。

両幅+100mmずつなので梁幅が300mmなら500mmで計算でOKです。

次に 食い込み についてです。

捨てコンの下には砕石を敷いていると思います。

砕石は空隙があるためそこに入る生コンの量も加味しておきましょう。

大体数量×1.05で食い込みの量を見込めると思います。←何気に結構大事です。

基礎地中梁

次にいよいよ躯体の最重要部分です。

大事なことは3つです。

  1. 梁、基礎、柱をダブらせて計算しない
  2. 施工図の読み方に注意
  3. 部位ごとに計算結果を書いておく

以上です。

下の図面を参考にしながら1つずつ解説していきます。

梁、基礎、柱をダブらせて計算しない

なんとなくわかるとは思いますが特に基礎と梁の接続部は重なる部分があるため注意しましょう。

僕は梁をズバッと計算して重なり部分を引くことが多いです。

断面図で見たらこの部分です。忘れないように注意です。

ざっと計算してみました。

こんな感じで計算し、梁と基礎の重なりもしっかり引いていきます。

打設は基礎から打っていくはずなので僕は基礎勝ちで拾っています。

現場に持っていく図面は計算過程まで書いていたら見にくくなるので結果の数量のみでいいかと思います。

Konyの現場メモ

基礎・地中梁は形が複雑なぶん、拾い間違いが一番出やすいところです。見落とし・抜け・ダブりが1つあるだけで、すぐ生コン車1〜2台分くらい計算が狂います。

施工図の読み方

次に施工図の読み方です。

ここでは基礎と梁の施工図での書き方に注意です。

上の施工図のように基礎、梁ごとに記号が書いてあると思います。

書いてある内容が何かというと

ちゃんと下の方に凡例が書いてあります。

ここで梁や基礎の幅や高さ関係だったりが分かります。

図面によって書き方が違うと思いますがおおよそこんな感じだと思います。

よく見て勘違いのないように注意しましょう。

スラブ・立上り・勾配のある床の拾い方

基礎・地中梁のほかの部位も、式そのものは「面積×厚み」か「長さ×断面」です。部位ごとの式と、二重に拾いやすい所を表にまとめました。

部位式気をつけること
スラブ面積 × 厚み梁の上に乗る部分を、梁とスラブのどちらで拾うか決めて、二重にしない
立上り・壁長さ × 厚み × 高さ開口は引く。L字・T字の交差部を二重にしない
柱断面積 × 高さ梁・スラブと重なる高さを、どちらで拾うか決めておく
勾配のある床面積 × 平均の厚み平均の厚み =(厚い側 + 薄い側)÷ 2
捨てコン面積 × 厚み × 1.05砕石への食い込み分を見込む(上の「食い込み」の節)
表1 部位ごとの式(基礎・地中梁は上の節のとおり、梁と基礎の重なりを引く)

数字を入れると、こんな感じです(数字は例です)。

  • スラブ 10m × 10m、厚さ150mm:100m² × 0.15m = 15.0m³
  • 立上り 長さ40m、厚さ200mm、高さ600mm:40 × 0.2 × 0.6 = 4.8m³(開口があれば、その分を引く)
  • 勾配のある土間 厚い側200mm・薄い側150mm:平均の厚み =(0.20 + 0.15)÷ 2 = 0.175m

形が複雑なところは、四角に近いかたまりに分けて拾い、最後に足すとミスが減ります。基礎地中梁と同じで、かたまりごとの数量を残しておくと、打設の最後の調整に使えます。

拾った数量は、打設の段取りと答え合わせに使う

拾った数量は、生コン工場への注文と、ポンプ車・生コン車の段取りにそのまま使います。最初の節で書いたとおり、1日で打ち切れるか、受入れ試験を何回取るかも、この数字から決まります。工区や部位ごとの数量は、打設の順番と一緒に打設計画に書き込んでおくと、当日「あと何立米か」がすぐ分かります。

Konyの現場メモ

拾った数量を信じすぎて失敗したこともあります。「あと何m³入るはずだから」と最後の生コンを決めたら、余って1台帰ってもらうことになったり、足りなくて職人さんみんなに「あと30分待ってください」と謝ることになったり。今は、打ち終わった面積と出た量から残りを出し直して、それを参考に最後の台数を決めています。

打設が終わったら、納品書の合計と拾った数量を比べておくのがおすすめです。差が食い込み・型枠のはらみ・拾い漏れのどれから来たかを見ておくと、次の現場で自分の拾いのクセが分かります。打設当日の流れはコンクリート打設の段取りにまとめています。

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拾いができたら、次は施工管理技士の勉強へ

数量が自分で拾えるようになると、図面と現場がつながって、施工管理技士の試験範囲もぐっと読みやすくなります。2024年度の制度改正で、1級の第一次検定は19歳以上なら実務経験なしで受けられるようになりました。現場の合間に進めるなら、過去問と経験記述の添削がセットになった通信講座が手軽です。

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まとめ

コンクリートの数量拾いは難しくはありません。

慣れが必要な部分もあるかとは思います。

最初は時間がかかってしまうものですが必ずミスなく早く拾えるようにもなってくると思います。

この記事でコツをつかんでもらえたら幸いです。

参考にした基準・資料

  1. 国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」令和7年版6.9.3・表6.9.2(構造体コンクリートの強度の試験:打込み日ごと・打込み工区ごと、かつ150m³以下にほぼ均等に分割した単位ごと。1回の試験は供試体3個)

基準の数値は版によって変わることがあります。実際の工事では、設計図・特記仕様書・最新版の基準を優先し、監理者に確認してください。記事中の計算は、考え方を示すための例です。

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