1級建築施工管理技士になるには、第一次検定と第二次検定に合格します。手順は次の5つです。
- 受験資格を確かめる
- 日程と申込みを押さえる
- 第一次検定を過去問で回す
- 第二次検定の準備と講座を決める
- 合格後の手続きをする
第一次は受検年度に満19歳以上なら受けられ、第二次は合格後の実務経験などで決まります。
| 手順 | いつ(令和8年度の例) | やること | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|
| 1 受験資格 | 申込みの前 | 自分が新旧どちらの受験資格で、いつ第二次に届くか数える | 1級の受験資格 |
| 2 日程・申込み | 2月13日〜27日(第一次のみは4月7日まで) | 試験区分を決めて申し込む | 1級の試験日程 |
| 3 第一次 | 7月19日、発表8月25日 | 過去問を回す。応用能力の足切りに注意 | 合格率と合格基準 |
| 4 第二次 | 10月18日、発表 翌年1月8日 | 記述の答案を見てくれる人を決める | 1級は独学で受かる? |
| 5 合格後 | 合格通知のあと | 合格証明書の交付を申請する | 建築士との違いと役割 |
ステップ1 受験資格:第一次は19歳から、第二次は合格後の実務で決まる
第一次検定は、試験実施年度に満19歳以上なら受けられます。学歴も実務経験も問われないので、年齢の条件を満たせば入社してすぐでも受けられます。試験機関の資料は「受検」と書きますが、この記事では検索でよく使われる「受験資格」も同じ意味で使います。第二次検定は、令和6年度からの新しい受験資格では「何に合格してから何年の実務経験があるか」で決まります。
| 持っている合格 | そのあとに必要な実務経験(どれか) |
|---|---|
| 1級の第一次検定 | 5年以上/特定実務経験1年以上を含む3年以上/監理技術者補佐として1年以上 |
| 1級の第一次検定と2級の第二次検定 | 2級第二次の合格後5年以上/特定実務経験1年以上を含む3年以上 |
| 2級の第二次検定(1級の第一次を同じ年に受検) | 2級第二次の合格後5年以上/特定実務経験1年以上を含む3年以上 |
| 一級建築士試験 | 合格後5年以上/特定実務経験1年以上を含む3年以上 |
表は建設業振興基金「1級建築施工管理技術検定」令和8年度の受検資格を短くしたものです。令和10年度までは経過措置で、学歴と実務年数で決まる旧受験資格も選べます。その場合は、学歴と卒業後の実務年数がそろった年に、第一次検定と第二次検定を同じ年度に申し込めます。
実務経験の証明は、僕は会社の総務にお願いして書いてもらいました。自分がどの区分か、年数が足りるかは、その年度の受検の手引で確かめ、迷ったら試験機関に聞いてください。数えられる仕事と数えられない仕事、旧受験資格の年数の表は1級の受験資格の記事にまとめています。2級から順に進むなら2級の受験資格、建築士との関係は一級建築士と施工管理技士の違いを見てください。
ステップ2 日程と申込み:申込みは2月、試験は7月と10月だった
令和9年度の日程は、2026年11月2日時点で試験機関の年度日程表にまだ載っていません。令和8年度は次の流れでした。
| 項目 | 令和8年度の日程 |
|---|---|
| 書面申請(願書の購入) | 1月30日〜2月20日正午 |
| 申込み(第一次・第二次) | 2月13日〜2月27日 |
| 申込み(第一次のみ) | 2月13日〜4月7日 |
| 第一次検定 | 7月19日(合格発表 8月25日) |
| 第二次検定 | 10月18日(合格発表 令和9年1月8日) |
| 受検手数料 | 第一次 12,300円/第二次 12,300円(非課税) |
気をつけたいのは試験区分です。第一次の合格を見てから同じ年の第二次には申し込めません。同じ年に第二次まで受けられる人は、2月に「第一次・第二次」で申し込みます。第一次に受からなかったときは、その年の第二次は受けられません。書類と申請方法の違いは1級の試験日程の記事に書きました。
ステップ3 第一次検定:過去問を回して、応用能力は6問以上を取る
第一次検定の合格基準は、令和8年度は「60.0点(100点換算)、施工管理法(応用能力)10問中6問以上」です。合計点が足りていても、応用能力で6問に届かなければ不合格です。令和8年度は42,826人が受けて19,993人が合格し、合格率は計算で46.7%でした。
僕は過去問を5年分くらい、3周くらいしました。やらない方がいいと思うのは、いろいろな教材を1回ずつ解くことです。1冊に決めて何回もやり込む方がずっといいです。回し方と逆算の工程表は1級は独学で受かる?の記事に、年度ごとの数字は合格率推移の記事にあります。
ステップ4 第二次検定:答案を見てくれる人がいるかで講座を決める
第二次検定は記述があるので、自分の答案を自分だけで採点しにくい試験です。合格基準は得点60%以上で、令和7年度の合格率は39.0%でした(臨時試験の結果を含む)。
講座を使うかどうかは、答案を見てくれる上司や先輩がいるかで決めるのが分かりやすいです。いれば独学で、いなければ添削だけ外に頼む、講座一式にする、の順に考えます。詳しい分け方は1級は独学で受かる?の記事に書きました。講座の内容と費用は、各講座の公式の案内で確かめてください。令和8年度の問題と配点は第二次検定の正答公表の記事で見られます。第一次に受かって第二次までの間にいる人は、1級建築施工管理技士補でできることも読んでおくと、監理技術者補佐として実務を積む道が分かります。
ステップ5 合格後:合格証明書を申請して、監理技術者の要件を確かめる
第二次検定に合格すると、合格通知書に合格証明書の申請方法と期間が書かれています。試験機関は、通知書の氏名の漢字表記を必ず確かめるよう案内しています。第一次の合格者は「1級建築施工管理技士補」、第二次の合格者は「1級建築施工管理技士」を名乗れます(建設業法第27条第7項、施行令第40条)。
現場で監理技術者として置かれるには、会社の体制や工事の条件があり、資格者証と講習の扱いは建設業法第26条で決まっています。資格者証の交付機関は一般財団法人建設業技術者センターです。自分の現場でどうなるかは、会社の建設業許可の担当に確かめてください。僕の感覚では、1級を取ると任される建物の規模が広がり、そのぶん責任も大きくなります。資格で役割がどう変わるかは一級建築士と施工管理技士の違いで整理しています。
現場で実際にあったこと:勉強は昼休みと残業のあとだった
僕が1級の第一次検定の勉強をしたのは、昼休みと、残業が終わってからでした。やったのは過去問を5年分くらい、3周くらいです。
実務経験の証明は総務に頼んだので、自分で迷ったことはありません。配属されたばかりで仕事を覚えるのが先の人は、施工管理1年目の仕事から読んでください。仕事と勉強が重なってしんどいときは施工管理がつらいのは何年目に僕の話を書いています。
基準ではこう、現場ではこうなる|資格を取っても経験は別に要る
基準の上では、第二次検定に受かれば1級建築施工管理技士です。ただ、現場では資格があるからこの人が上、ということはないと僕は思っています。資格の勉強で実務に直結したのは、僕の場合は鉄筋の径や定着長さといった配筋の数字でした。生きる場面はあっても、現場で経験したことのほうがよほど大きいです。合格基準は合格率と合格基準の記事で確かめられますが、現場の経験は別に積むものです。
よくある質問
1級建築施工管理技士は実務経験なしでなれますか?
第一次検定は実務経験なしで受けられますが、第二次検定には実務経験が要るので、経験なしでは技士になれません。第一次の合格で名乗れるのは技士補です。条件は1級の受験資格の記事で確かめてください。
なるまでに何年かかりますか?
新しい受験資格で1級の第一次検定から入る場合は、第一次の合格後に1〜5年の実務経験が要り、そのあと第二次検定に合格します。実務経験は5年以上、特定実務経験1年以上を含む3年以上、監理技術者補佐として1年以上のどれかです。どれに当てはまるかで年数が変わるので、会社の工事部や総務に確かめてください。
2級を取ってからでないと受けられませんか?
2級は必須ではありません。第一次検定は満19歳以上なら2級がなくても受けられます。1級の第一次から入ると年数は第一次の合格後から数え、2級の第二次に合格している人は2級の合格後から数えられます(2級の試験日程)。2級第二次の合格後に実務を積んでいれば、1級の第一次と第二次を同じ年に申し込めます。
大学卒と高校卒で違いはありますか?
新しい受験資格は学歴で分かれません。令和10年度までの旧受験資格では学歴で年数が変わり、指定学科の大学卒なら卒業後3年以上、指定学科の高校卒なら卒業後10年以上です。年数には指導監督的実務経験1年以上を含み、そろった年に第一次と第二次を同じ年度に申し込めます。表は1級の受験資格の記事にあります。
受検にかかる費用はいくらですか?
受検手数料は令和8年度で第一次12,300円、第二次12,300円(非課税)です。同時に申し込んだ人は、第一次の合格後に第二次の手数料を払います。令和8年度の払込は8月25日〜9月8日でした。次の年度の金額は試験機関の案内で確かめ、日程は1級の試験日程の記事で追ってください。
参考にした基準・資料
- 一般財団法人 建設業振興基金「1級建築施工管理技術検定」令和8年度(2026年11月2日閲覧)受検資格・日程・申込期間・受検手数料
- 建設業振興基金「年度日程表」(2026年11月2日閲覧)令和9年度は未掲載
- 建設業振興基金「実施結果・合格基準」令和7・8年度(2026年10月21日確認)受検者数・合格者数・合格基準
- 建設業振興基金「技術検定合格証明書について」(2026年11月2日閲覧)
- 国土交通省「監理技術者資格者証の交付機関」(2026年11月2日閲覧)
- 国土交通省「令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります」(令和5年11月)新しい受験資格(令和6年度から)
- 建設業法 第26条・第27条、同施行令 第40条(e-Gov 法令検索、2026年10月21日確認)
受験資格と日程は年度ごとに変わることがあります。申し込む前に、その年度の受検の手引を確認してください。
この記事の確認日:2026年11月2日
独学でいくか講座を使うか。第一次と第二次で分けて考えた記事へ。
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