1級建築施工管理技士の受験資格|第一次は19歳から、第二次は実務で

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1級建築施工管理技士の受験資格は、令和6年度から大きく変わりました。第一次検定は、受検する年度の末に19歳以上なら実務経験なしで受けられます。第二次検定は、1級の第一次検定などに合格したあとの実務経験(5年、特定実務経験を含む3年、監理技術者補佐1年など)で受けられ、旧受験資格も経過措置として令和10年度まで使えます。申込みは冬で、令和8年度は1月30日(書面申請)から受付が始まりました。

2年目の春、詰所で受験の案内を見ながら。

ルー

1級って、もっと経験を積んでから受けるものですよね?

Kony

第一次検定は、受検する年度の末に19歳以上なら受けられるよ。実務経験は要らないんだ。

ルー

じゃあ、第二次検定も一緒に受けられるんですか?

Kony

第二次は、第一次に受かったあとの実務経験で決まる。だから、第一次をいつ受けるかで第二次に届く年が変わるんだ。

ルー

旧受験資格というのもあって、自分がどっちなのか分からないです。

Kony

今日は、新しい受験資格、第二次の実務経験の組み合わせ、旧受験資格の経過措置、実務経験の数え方、申込みの時期の順番で話すね。

この記事で分かること

  • 第一次検定・第二次検定それぞれの受験資格(令和6年度からの新制度)
  • 旧受験資格の経過措置(令和10年度まで)と、新旧どちらで受けるかの見方
  • 実務経験に数えられる仕事・数えられない仕事と、申込みの時期

1級建築施工管理技士の受験資格は「第一次は19歳から、第二次は合格後の実務」

試験機関の建設業振興基金は、第一次検定の受検資格を「試験実施年度に満19歳以上となる者」としています(令和8年度に申請する場合は平成20年4月1日以前の生まれ)。国土交通省の案内でも、年齢は受検年度の3月31日時点で満たしていればよく、受検日に19歳である必要はないとされています。第一次検定だけなら、学歴も実務経験も問われません。

第二次検定は、新しい受験資格では「何かに合格してから何年の実務経験があるか」で決まります。入口になる合格は、1級の第一次検定、2級の第二次検定、一級建築士試験のどれかです。なお、試験機関や国土交通省の資料では「受検」と書きます。この記事では検索でよく使われる「受験」と同じ意味で書いています。

第二次検定の受験資格と実務経験の組み合わせ

新しい受験資格での第二次検定は、試験機関のページでは次の4つの区分に分かれています。どの区分も「合格した後」の年数で数えるのがポイントです。年数は、建設業振興基金「1級建築施工管理技術検定」のページ(令和8年度)の表のとおりです。

区分持っている合格必要な実務経験(合格後)
11級第一次検定5年以上/特定実務経験1年以上を含む3年以上/監理技術者補佐として1年以上
21級第一次検定と2級第二次検定2級第二次合格後5年以上/特定実務経験1年以上を含む3年以上
32級第二次検定(1級第一次は同じ年に受検予定)2級第二次合格後5年以上/特定実務経験1年以上を含む3年以上
4一級建築士試験合格後5年以上/特定実務経験1年以上を含む3年以上
表1 新しい受験資格での第二次検定の区分(建設業振興基金「1級建築施工管理技術検定」令和8年度の受検資格の表より)

「特定実務経験」は、試験機関の注記では、建設業法の適用を受ける請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の工事で、監理技術者・主任技術者(監理技術者資格者証を持つ人に限る)の指導の下で、または自ら監理技術者・主任技術者として行った施工管理の経験です。「監理技術者補佐」は、1級建築施工管理技士補の資格を持ち主任技術者の要件を満たす人が、監理技術者の職務を専任で補佐した経験で、単なる補助の経験は対象になりません。どの工事が当てはまるかは、申込み前に最新の受検の手引で確かめてください。

区分3は、2級の第二次検定に受かってから実務を積んだ人が、1級の第一次と第二次を同じ年に申し込める道です。2級を先に取っている人は、まずここに当てはまるかを見ると早いです。ただし試験機関のページでは、同じ年に申し込んで第一次検定に受からなかった場合、その年度の第二次検定は受けられないとされています。

旧受験資格の経過措置は令和10年度まで(改正前の要件で受ける場合)

受験資格の改正には経過措置があり、令和6年度から令和10年度までは、改正前の受験資格(旧受験資格)でも第二次検定を受けられます。国土交通省の案内では、この期間は新旧どちらの受験資格でも選べます。旧受験資格で受ける場合も、前提として1級の第一次検定か一級建築士試験に合格している必要があります。

区分学歴・資格指定学科指定学科以外
イ大学、専門学校の「高度専門士」卒業後3年以上卒業後4年6か月以上
イ短期大学、高等専門学校(5年制)、専門学校の「専門士」卒業後5年以上卒業後7年6か月以上
イ高等学校、中等教育学校、専門学校の専門課程卒業後10年以上卒業後11年6か月以上
イその他(最終学歴を問わない)通算15年以上
ロ二級建築士試験の合格者合格後5年以上
ハ2級建築施工管理技術検定 第二次検定(旧実地試験)の合格者合格後5年以上
表2 旧受験資格(経過措置)での第二次検定に必要な実務経験(建設業振興基金「1級建築施工管理技術検定」令和8年度の旧受検資格の表より。2級合格後5年未満の人の区分は省略)

旧受験資格では、どの年数にも指導監督的実務経験を1年以上含む必要があります。条件を満たすと年数を2年短くできる区分(専任の主任技術者の経験など)や、2級合格後の実務が5年未満の人の区分もあるので、表にない人は受検の手引の該当ページで確かめてください。試験機関のページでは、令和11年度以降は旧受験資格では申請できず、令和6〜10年度に第二次検定を受検していれば(欠席者を含み、辞退者は除く)再受検者として申請できるとされています。

新しい受験資格(令和6年度〜) 第一次検定受検年度末に19歳以上実務経験・学歴は問わない第二次検定1級第一次などに合格した後の実務5年/特定実務を含む3年監理技術者補佐1年 など 年数は「合格した後」から数える 旧受験資格(経過措置) 使える期間令和10年度の検定まで(新旧どちらかを選べる)第二次検定1級第一次か一級建築士に合格+学歴・指定学科ごとの実務年数例:大学の指定学科は卒業後3年 区分イは「卒業した後」から数える
図1新しい受験資格と旧受験資格(経過措置)の違い。建設業振興基金「1級建築施工管理技術検定」(令和8年度)、国土交通省「令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります」より

僕なら、旧の表で自分の学歴の行を見て「もう年数が足りているか」をまず数えます。足りていれば令和10年度までは旧受験資格も選べますし、足りていなければ新しい受験資格で第一次の合格から数え直すことになるからです。どちらが早いかは人によって違うので、両方の年数を並べて比べるのがいちばん確かです。

受験資格の実務経験に数えられる仕事・数えられない仕事

建設業振興基金の受検の手引(旧受検資格用、令和8年度)では、実務経験として認められるのは建築工事として行われた工事で、建築一式・大工・とび・土工・コンクリート・鉄筋・防水・内装仕上・建具・解体(建築物のみ)などの種別が挙がっています。立場は、受注者として工程・品質・安全などを管理する「施工管理」、設計者の立場での「設計監理」、発注者側の「施工監督」です。たとえば竣工前1か月の段取りのように、工程と品質を見ながら現場を回す仕事は、まさに施工管理の中身です。

一方で、同じ手引では、着工前の設計だけの業務、積算・保守・点検・事務・営業、測量や地盤調査、現場の事務や単純な労働作業、入社後の研修期間などは認められないとされています。電気・管・消防施設など建築工事以外の工事も対象外です。新しい受験資格でも、国土交通省の案内では原則として検定の種目に対応する業種の工事が対象で、工事ごとに証明者の証明が要るとされています。

年数の数え方にも決まりがあります。旧受検資格用の手引では、実務経験は原則として申込み年度の3月31日現在で数え、足りない場合は第二次検定の前日までの予定の実務も入れられる(契約済みなど特定できる工事に限る)とされています。期間が重なる工事を二重に数えることはできません。職人さんの経験を見える化する仕組みにはCCUS の能力評価がありますが、監督の受験資格の実務経験は、工事ごとに自分で記録しておくのが確実です。

申込みまでの1年の流れと、第一次をいつ受けるか

1級建築施工管理技術検定は、第一次と第二次が同じ年度の中で行われます。令和8年度の日程は試験機関のページで次のとおりでした。令和9年度の日程は、2026年10月17日時点で試験機関の年度日程表にまだ載っていません。

項目令和8年度の日程
書面申請(願書の購入)1月30日〜2月20日正午
インターネット申請(第一次・第二次)2月13日〜2月27日
第一次検定のみ(インターネット申請)2月13日〜4月7日
第一次検定7月19日(合格発表 8月25日)
第二次検定10月18日(合格発表 令和9年1月8日)
表3 令和8年度 1級建築施工管理技術検定の日程(建設業振興基金「1級建築施工管理技術検定」のページより)

申込みは冬、試験は夏と秋です。新しい受験資格での申請は、令和8年度からインターネット申請のみで、実務経験は試験機関の「実務経験ファイル作成ツール」で作って証明者のチェックを受ける流れです。冬の申込みに間に合うよう、秋のうちに工事の一覧と従事期間をまとめておくと慌てません。

受検年度末に19歳以上 → 第一次検定(実務経験は不要) ▽ 1級第一次 合格 1-3 監理技術者補佐1-2 特定実務を含む1-1 実務経験 1年 → 第二次へ 3年特定1年 → 第二次へ 5年 → 第二次 0年1年2年3年4年5年
図2受験までの道のり(新しい受験資格の区分1の例。模式図で、特定実務経験の位置は例)。年数は建設業振興基金「1級建築施工管理技術検定」(令和8年度)の受検資格より

区分1の年数は第一次の合格から数えるので、第一次を早く受けて受かっておくほど、第二次に届く年が早くなります。まだ配属されたばかりなら、施工管理1年目の仕事を覚えながら、19歳以上の年度に入った時点で第一次をいつ受けるかを決めておくのがよいと僕は思います。ただし、仕事の山と試験の時期が重なる年もあるので、現場の工程と並べて決めてください。

第一次検定に向けて、僕がやった準備

Konyの現場メモ

1級建築施工管理技士の第一次検定は、過去問を5年分くらい、3周くらいしました。勉強したのは昼休みと、残業が終わってからです。

僕がやったのはこれだけで、特別な教材の話はできません。現場にいると、まとまった勉強時間はなかなか取れません。だから僕は、昼休みと残業のあとの時間を使って過去問を回しました。

独学で進め方に迷うなら、講座を使う方法もあります。僕は下の2つとも使っていないので、中身の良し悪しは言えません。申し込む前に、内容と費用を自分で確かめてください。

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受験資格は、年齢と「何に合格してから何年か」を数えれば、自分がいつ受けられるかが見えてきます。まずは今年度末の自分の年齢と、これまでの実務年数を数えて、第一次検定をいつ受けるかを決めてみてください。

この記事は2026年10月17日時点の情報です。受験資格や日程は年度ごとに変わることがあるので、申し込む前に試験機関の最新の案内を確認してください。

次に読む

参考にした基準・資料

  1. 一般財団法人 建設業振興基金 試験研修本部「1級建築施工管理技術検定」(令和8年度)受検資格(第一次検定、新受検資格の区分1〜4と注記、旧受検資格の表と注記、経過措置)、令和8年度の申請期間・試験日・合格発表日
  2. 建設業振興基金「令和8年度 1級建築施工管理技術検定 受検の手引(旧受検資格用)」実務経験として認められる工事種別・立場(P.7)、認められない工事・業務(P.8)、実務経験年数の計算(P.9)、指導監督的実務経験(P.12〜13)
  3. 建設業振興基金「新受検資格での受検申請について」インターネット申請のみ、実務経験ファイル作成ツール、令和11年度以降の旧受検資格の扱い
  4. 建設業振興基金「年度日程表」2026年10月17日時点で令和7年度・令和8年度の日程を掲載(令和9年度は未掲載)
  5. 国土交通省「令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります」(令和5年11月)第一次検定の年齢(受検年度末時点)、第二次検定の受検資格、経過措置(令和6〜10年度)、特定実務経験、実務経験の対象と証明
  6. 国土交通省「施工技術検定規則及び建設業法施行規則の一部を改正する省令」等について令和6年4月1日施行、よくあるご質問(年齢は3月31日時点、経過措置)

受験資格・日程は年度によって変わることがあります。申し込む前に、試験機関の最新の受検の手引を確認してください。

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