LGS数量拾いは面積で出す|石膏ボード拾い出し・積算の計算例

LGS・PB数量拾い完全ガイド【現場監督向け】

LGS(軽天)の数量拾いは、スタッドの本数ではなく壁の面積(m²)で出すのが基本です。石膏ボードの拾い出しも面積で、枚数は定尺の割付けで別に数えます。

内装の見積が届いた日の夕方、詰所で。ルーが間仕切の図面に赤ペンで縦線を引いています。

結論

  1. LGS(間仕切下地)は本数ではなく、壁の設計寸法の面積から建具の内法の開口を引いた面積(m²)で拾います。開口は1か所0.5m²以下なら引かず、スタッドの幅と間隔ごとに分けます(公共建築数量積算基準)。
  2. 石膏ボードの拾い出しも面積です。壁の高さは天井高さで、両面に張るなら両面分、二重張りの下張りも同じ面積で拾います。
  3. 発注する枚数は、面積を1枚の面積で割るのではなく、3×6(910×1820)・3×9(910×2730)などの定尺で割り付けて数えます。協力会社さんの見積とは平米でそろえて突き合わせます。
ルー

軽天の見積、スタッドが「m²」で書いてあるんです。本数で数え直そうと思って、図面に1本ずつ線を引いてました。

テツさん

線を引くのはいいが、ピッチが300から450に変わったら全部消しゴムだな。

ルー

でも本数が分からないと、見積が合ってるか比べられなくないですか?

Kony

積算の決まりだと、LGSは壁の面積で拾うんだ。スタッドの幅と間隔ごとに分けてね。

ルー

面積なら、壁1枚で掛け算1回ですね……この赤線は何だったんでしょう。

Kony

1本ずつ数えると、減っていくのはスタッドより赤ペンのインクだからね。今日は面積の出し方、引く穴と引かない穴、ボードの枚数の順で話すね。

LGSの数量は「壁の面積(m²)」で拾う

LGS(軽量鉄骨間仕切下地)の数量は、スタッドやランナの本数・長さではなく、壁の面積で拾います。公共建築数量積算基準は、間仕切下地の数量を「躯体又は準躯体の設計寸法による面積」から「建具類の内法寸法等設計寸法による開口部の面積」を差し引いた面積と決めています。(積算基準 第5編第1章第2節 1通則2))

間仕切下地は、仕上とは切り離して計ります。仕上を計るときには、下地は躯体の一部(準躯体)として扱われます。つまり、下地は「下地が立つ範囲」の面積、石膏ボードは「仕上の面」の面積で、別々に拾うということです。下地は壁の骨組なので、壁1枚につき1面分の面積になります。

拾い表の行は、スタッドの幅と間隔ごとに分けます。同じ20m²でも「65形・間隔300」と「65形・間隔450」は別の行です。スタッドの釘・金物・接着材などは下地の構成部材として、原則として計りません。(積算基準 第5編第1章第2節 1通則5)・2(4))

どの形・どの間隔になるかは、標準仕様書を見れば見当がつきます。スタッドの種類は壁の高さで決まり、50形は2.7m以下(ボード片面張りのときだけ)、65形は4.0m以下、90形は4.0mを超え4.5m以下です。間隔は、下地張りがあるときは450mm程度、ボードを直張りするときは300mm程度です。(標仕 14.5.3 表14.5.1)

僕の現場でも、壁の下地は65形(65×45)のスタッドが基本でした。新人に伝えたいのは、図面を見て現場を見て、壁と天井の下地がどう立っていくかを想像することです。そうすると、納まりの悪い所や設備と干渉しそうな所、この納まりでは天井が組めない所に早く気づけて、手戻りが減りました。数量拾いは、その想像を壁1枚ずつやる時間でもあります。

下地(LGS)とボードは、拾う高さが違う X1X2 上階の床板 天井(CH=2700) FL ドア 分電盤 0.24m² 0.5m²以下→引かない 8000900200027003200 下地 8.0×3.2−1.80=23.80m² ボード片面 8.0×2.7−1.80=19.80m²
図1間仕切壁の立面(寸法はmm、数字は例)。細い縦線はスタッド(間隔300)。下地は上階の床板下まで立つ範囲(高さ3200)で、ボードは天井高さ2700で拾います。ドア(内法900×2000=1.80m²)は0.5m²を超えるので引き、分電盤(400×600=0.24m²)は引きません。

天井のLGSは、壁とは決まりが違います。金属の天井骨組下地は、躯体からの「ふところ」寸法と野縁などの仕様で区分し、数量は天井の主仕上(天井ボードなど)の数量によります。天井インサートも、原則としてその主仕上の数量です。天井の拾い方はLGS天井の数量拾いに分けて書いています。(積算基準 第5編第2章第2節 3(7)5))

引くもの・引かないもの|開口と取合いは「1か所0.5m²」が線

LGSでもボードでも、面積から引くのはドアや窓などの開口で、1か所0.5m²を超えるものだけです。梁との取合い、配管・配線・器具による欠けも、1か所0.5m²以下なら引きません。下地とボードで決まりはほぼ同じですが、壁の高さの取り方と、ボードにだけある決まりがあるので、表にそろえておきます。

項目LGS(間仕切下地)石膏ボード(主仕上)
計る面積躯体又は準躯体の設計寸法による面積躯体又は準躯体表面の設計寸法による面積
壁の高さ設計寸法(下地が立つ範囲)設計図書の天井高さ
開口建具類の内法寸法等で引く。1か所0.5m²以下は引かない建具類等の内法寸法で引く。1か所0.5m²以下は引かない
梁・配管・器具など1か所0.5m²以下は引かない梁小口・器具類などは1か所0.5m²以下なら引かない
幅木・回縁など—高さ・幅0.05m以下のものは引かない
開口の補強開口の箇所数か、補強部材の長さで別に拾う—
釘・金物・接着材計らない計らない
目地—原則として計らない(必要なら長さか箇所数)
表1 LGSとボードで、引くもの・引かないもの(公共建築数量積算基準 第5編第1章第2節 1通則、第2章第2節 1通則(6)・2(1)(2)・3(13)3)より整理)

0.5m²がどのくらいかというと、内法900×2000のドアは1.80m²なので引きます。400×600の分電盤は0.24m²、450角の点検口は約0.20m²なので、どちらも引きません。0.5m²の正方形は一辺約707mmで、壁の小さな穴はたいてい「なかったこと」になります。

開口の補強は、面積とは別に、開口の箇所数か補強部材の長さで拾います。標準仕様書では、65形の出入口などの開口部の補強材は[-60×30×10×2.3です。僕の現場でも、サッシなどの開口の補強には、スタッドより強いライトゲージ(軽量形鋼)の補強材を使っていました。(積算基準 第5編第1章第2節 1通則3)、標仕 表14.5.1)

面積に出てこないものとして、手すりや棚の下地の鉄板もあります。手すりの下地の鉄板は、LGSを起こしてボードを張る前に入れます。図面に書いてある時もない時もあるので、監督が気づいて仕込みが必要な所に入れることになります。拾い表に「下地補強」の行を作っておくと、拾いながら気づけます。入れる時期と写真の残し方は手すりの下地鉄板にまとめています。

石膏ボードの拾い出し|面積で数えて、枚数は割付けで決まる

石膏ボードの拾い出しも、まず面積です。数量は躯体又は準躯体表面の設計寸法による面積から開口を引いた面積で、壁の高さは設計図書の天井高さで計ります。両面に張る壁なら両面分を拾います。(積算基準 第5編第2章第2節 2(1)1)・2))

二重張りの下張りのボードは、積算基準では「仕上下地」です。仕上下地を計るときは主仕上の設計寸法によるので、下張りも上張りと同じ面積になります。ボードは継目処理・目透し・突付けなどの工法ごとに行を分け、ボードの目地は原則として計りません。(積算基準 第5編第2章第2節 1通則(3)(5)・3(13)3))

二重張りのジョイントのずらしは、僕の現場では職人さんがずらしてくれていて、事前に特別な指示をしたことはありません。ボードの張り向きは、目地がどこに出てくるかに関わります。ボードの種類や厚さの選び方は内装ボードの選び方、ケイカル板の目地はケイカル板の目地と見切りで書いています。

ここで大事なのは、面積を1枚の面積で割っても、発注する枚数にはならないことです。積算基準の数量は原則として設計数量で、材料のロスは単価の中で考えることになっています。定尺の切り無駄や施工上の損耗を含んだ数は「所要数量」と呼び、所要数量だと明示する決まりです。(積算基準 第1編 2基本事項(2))

呼び幅×長さ(mm)1枚の面積備考
3×6版910×1,8201.66m²9.5・12.5・15mm厚
3×8版910×2,4202.20m²9.5・12.5・15mm厚
3×9版910×2,7302.48m²9.5・12.5・15mm厚
メートル版1,000×2,0002.00m²15mm厚は受注生産
4×8版1,220×2,4402.98m²9.5mm厚はなし、15mm厚は受注生産
表2 標準の石膏ボード(GB-R)の定尺の例(吉野石膏「製品規格・寸法」のタイガーボードの欄。面積は小数第3位を四捨五入)。商品や厚さで、ある寸法・ない寸法が変わるので、使うボードのカタログで確かめます

壁のボードは縦張りで、原則として水平方向に継目を設けないのが標準仕様書の決まりです。だから、天井高さに届く長さの板を選ぶことになります。天井高さ2.7mの壁なら、3×8版(2,420mm)では届かず、3×9版(2,730mm)を切って使う計算になります。(標仕 19.7.3(1))

計算例:長さ8.0m・天井高さ2.7mの間仕切壁を拾う

図1の壁で、LGSとボードを拾ってみます。壁の長さ8.0m、下地は上階の床板下まで立てて高さ3.2m、天井高さ2.7m。内法0.9×2.0mのドアが1か所、0.4×0.6mの分電盤が1か所あり、両面ともボード1枚の直張りです。数字はすべて例です。

スタッドは、高さ3.2mが4.0m以下なので65形、ボード直張りなので間隔300mm程度の区分になります。拾い表の行は「LGS 65形 @300」です。

拾うもの式数量
ドアの開口0.9 × 2.0(0.5m²を超える)1.80m²を引く
分電盤0.4 × 0.6 = 0.24(0.5m²以下)引かない
LGS 65形 @3008.0 × 3.2 − 1.8023.80m²
開口補強ドア1か所1か所
ボード(片面)8.0 × 2.7 − 1.8019.80m²
ボード(両面)19.80 × 239.60m²
面積を3×9版の1枚で割ると39.60 ÷ 2.4843 = 15.916枚
割付けで数えると片面9列 × 2面18枚
表3 計算例の拾い(寸法はm、数字は例。面積は積算基準どおり小数第2位まで)

面積で割ると16枚、割付けで数えると18枚。この2枚の差が、定尺の切り無駄です。8,000mmを910mmで割り付けると8列で7,280mm、残り720mmにもう1列が要るので、片面9列になります(図2)。ドアの所も、ドアの上と両脇のために板を切り欠いて使うので、列の数は減りません。

片面の割付け(3×9版を縦張り、2730を2700に切る) X1X2 ドア 123456789 910910910910910910910910720 80002700 910×8=7280、残り720 → 片面9枚 × 両面 = 18枚
図2片面のボードの割付け(寸法はmm、数字は例)。9列目は720mmに切った板。ドアの所の2・3列目も、ドアの上と脇のために板を切り欠いて使います。面積で割った16枚との差の2枚が、定尺の切り無駄です。

スタッドを本数で確かめたいときは、割り算だけなら8,000÷300=26.7で27スパン、28本です。ここに開口まわりの補強材や壁の端部の納まりが加わるので、本数は協力会社さんの割付けと照らし合わせる目安にとどめます。ランナは上下で8.0×2=16.0mです(ドアの下の分を含めた長さ)。自分の現場の壁で試すなら、数量拾いツールで面積の計算を先に済ませておくと、拾い表の検算が早くなります。

LGS積算を協力会社さんの見積と突き合わせる|基準と現場のズレ

協力会社さんの見積とは、平米でそろえて比べます。僕は軽天とボードの数量を見積と突き合わせるとき、平米数で見ています。本数や枚数は割付けで変わるので、比べる物差しにすると差の理由が追えなくなるからです。

数字を並べる前に、3つそろえます。1つ目は、設計数量か所要数量か。2つ目は区分で、スタッドの幅と間隔、ボードの厚さと工法、片面か両面か。3つ目は壁の高さで、下地は下地が立つ範囲、ボードは天井高さで取っているか。ここがそろえば、残った差は拾い漏れか二重拾いのどちらかに絞れます。

耐火間仕切は、決まりがほかと違います。軽量鉄骨とボードによる耐火間仕切は、軽量鉄骨下地と両面のボードを一括して、片面の面積で計ります。四周の処理は、設計図書から長さで拾います。見積で下地とボードが別の行に分かれていたら、この扱いの違いで数字が合わないことがあるので、どちらの拾い方かを先に聞きます。(積算基準 第5編第1章第2節 2(5))

基準では面積だけ、現場では板の長さで納期まで変わる

基準の数量は面積なので、天井高さ2.7mの壁を3×8版で張っても3×9版で張っても、数量は同じ39.60m²です。一方で標準仕様書は、壁のボードを縦張りにして水平方向に継目を設けないことを原則にしています。面積の拾いでは、板の長さはどこにも出てきません。

現場では、ここが段取りの分かれ目になります。僕の現場では、目地が出ないように3×9(サンク)などの長尺のボードを使うこともあります。長尺のボードは納期がかかることが多く、直前に「長尺で張ってほしい」と言っても間に合わず、ボードが入らないことが多々ありました。だから、拾い表の段階で天井高さと板の長さを並べておき、長尺が要る壁は早めに伝えるようにしています。

発注の前に:墨の確認と、ボードの段取り

拾った数量は図面どおりですが、現場で下地が立つのは墨どおりです。軽天工事でまず押さえるのは墨出しで、出した墨を信じて下地を起こしていくので、墨が合っていることが何より大事です。僕は先輩の動きを見て、そう覚えました。

現場でやらかした話

墨を間違えていたのに気づかず、その墨のまま下地を起こして、ボードまで貼ってしまったことがあります。間違いに気づいたのは、時間がたってからでした。

数量をいくら拾い直しても、この種類の間違いは見つかりません。僕は内装の墨も、通り芯から「いくつ」で出していくので、いくつなら正解かを先に把握しておき、墨を出しながら確かめています。確かめられる所は必ず確かめ、トランシットでも確認します。墨の出し方と確かめ方は墨出しの進め方にまとめています。

ボード屋さんが入ってくる前には、土間コンを打って何日か養生を置き、墨出しまで済ませておきます。軽天工事が入ってくるまでに、設備屋さんと進め方の打合せもしておきます。天井の吊りボルトや設備との取り合いも含めた順番は、軽天工事の段取りで書いています。

ボードの置き場所は、使い切るまでの間に、この先の作業の邪魔にならないかを考えて決めます。いちいち動かすのは大変だからです。JISの規格値では、12.5mm厚の標準の石膏ボード(GB-R)は単位面積あたり8.1〜11.7kg/m²なので、3×6版1枚で約13〜19kgになります。置き場の床に何枚載るかは、石膏ボードの重さ(計算機つき)で枚数から重さを出して確かめてください。(JIS A 6901 の規格値、吉野石膏「JIS製品規格値」による)

よくある質問

Q. 石膏ボードの必要枚数はどう計算する?

面積を1枚の面積で割るのではなく、壁ごとに定尺の幅で割り付けて列の数を数えます。上の計算例では、面積で割ると16枚、割付けで数えると18枚でした。天井高さに届く長さの板(天井高さ2.7mなら3×9版)を選ぶことも忘れずに。

Q. LGSの見積は平米と本数のどちらで比べる?

平米で比べます。公共建築数量積算基準でも、間仕切下地の数量は面積で、スタッドの幅と間隔ごとに区分します。開口の補強だけは、箇所数か補強部材の長さで別に拾います。

Q. ボードのロス率は何%見ればいい?

積算基準には決まった割合はなく、設計数量では材料のロスは単価の中で考える決まりです。発注の枚数は、割付けで出した所要数量で決めます。割合で上乗せするより、壁ごとに列を数えたほうが、どの壁で余るかまで分かります。

Q. 天井のLGSはどう拾う?

天井の骨組下地は、ふところ寸法と野縁などの仕様で区分し、数量は天井の主仕上(天井ボードなど)の面積によります。天井インサートも、原則として主仕上の数量です。詳しくはLGS天井の数量拾いへ。

Q. 型枠やほかの数量拾いと考え方は同じ?

「決まりに沿って面積で拾い、開口などの小さい欠けは一定の大きさ以下なら引かない」という考え方は同じです。開口の0.5m²の線も同じですが、型枠には梁や柱との接続部に1.0m²の線もあります。型枠の決まりは型枠数量の拾い方に書いています。

参考にした基準・資料

  1. 国土交通省「公共建築数量積算基準」平成15年3月31日 国営計第196号制定・最終改定 令和5年3月29日 国営積第8号。第1編 総則 2基本事項(2)(6)(p.1)、第5編 仕上 第1章 間仕切下地 第1節・第2節(p.30〜31)、第2章 仕上 第1節 2(3)・第2節 1通則・2主仕上の計測・計算(p.32〜34)、3材種による特則(7)金属材5)6)(p.37)・(13)内外装材3)(p.39)。2026年10月28日閲覧
  2. 国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」14.5.3 表14.5.1(スタッドの種類・間隔、開口部の補強材。PDF頁176)、19.7.3(1)(壁のボードの縦張り・水平方向の継目。PDF頁290)。2026年10月3日〜9日に原文で確認した記録による
  3. 吉野石膏「製品規格・寸法」せっこうボード(GB-R)タイガーボードの寸法(3×6版・3×8版・3×9版・メートル版・4×8版)。2026年10月28日閲覧
  4. 吉野石膏「JIS製品規格値(JIS product specification standard)」GB-R 12.5mm の単位面積質量 8.1〜11.7kg/m²(JIS A 6901 の規格値)。2026年10月28日閲覧

基準の内容は版によって変わることがあります。実際の工事では、設計図・特記仕様書・契約で決まっている積算の決まりを優先し、監理者・積算の担当に確認してください。記事中の計算は、考え方を示すための例です。

この記事の確認日:2026-10-28(公共建築数量積算基準 令和5年改定版の原文で確認)

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