外部足場の数量って、建物の外周 × 高さでいいんですよね?
その外周、どこで測った長さ? 足場は建物から離れて立つわよ。
足場は建物の外側を回るから、外周より長くなる。まずは「どこで測るか」をそろえよう。
この記事で分かること
- 外部足場の面積は「足場の中心の長さ × 高さ」で拾うこと
- スパン数・段数・壁つなぎのあらましの出し方
- 拾いに関わる法令の決まり
足場の種類を先に決める
数量を拾う前に、どの足場を使うかを決めます。代表的なのは次の3つです。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 枠組足場 | 建枠・布板・交さ筋かいを組み合わせる。一般的な建築の外部足場でよく使う |
| 単管足場 | パイプとクランプで自由に組める。複雑な形のところに合わせやすい |
| くさび緊結式足場 | 緊結部をハンマーで打ち込んで組む。低層の建物でよく使う |
面積は「足場の中心の長さ × 高さ」で拾う
公共建築数量積算基準(令和5年改定)では、外部本足場の数量を足場の中心の水平長さと、構築物の上部までの高さによる面積としています。足場の中心は、作業幅を考えて、外壁面から1.0mの位置を標準にしています(一側足場は0.5mで、高さに1.0mを足します)。
四角い建物なら、角ごとに足場が外へ回り込むので、足場の中心の長さは外周 + 1.0m × 8になります。各角で、離れの1.0mが2回ずつ足されるからです。
外周50m、高さ10m の四角い建物の例(50 + 1.0 × 8)× 10 = 58 × 10
外周 × 高さ(500m²)で拾うと、80m² 少なくなります。
※ この記事の前の版では(外周 + 0.9m × 4)× 高さ としていましたが、積算基準の標準(外壁面から1.0m)に合わせて直しました。
スパン数と段数のあらまし
部材の数を見当づけるときは、足場の中心の長さをスパン(1.8m前後)で、高さを建枠の高さで割って、それぞれ切り上げます。上の例なら、58m ÷ 1.8m = 32.2 → 33スパン、10m ÷ 1.7m = 5.9 → 6段です(スパンと建枠の寸法は例です)。
建枠・布板・手すり・筋かい・ジャッキなどの細かい数は、足場の種類や組み方で変わります。ここは見当にとどめて、足場業者の拾いと仮設計画図で確かめます。メッシュシートは足場の面に張るので、まずは足場の面積と同じ面積で見ておき、重ね代や開口の扱いは業者と決めます。
拾いに関わる法令の決まり
数量を拾う段階から、法令で決まっている部材は外せません。わく組足場に関わる主なものです。
| 項目 | 決まり | 条文 |
|---|---|---|
| 作業床 | 高さ2m以上の作業場所に設ける。幅40cm以上、床材間の隙間3cm以下、床材と建地の隙間12cm未満 | 安衛則 第563条 |
| 墜落防止 | わく組足場は、交さ筋かいと桟か幅木、または手すりわく | 安衛則 第563条 |
| 壁つなぎ | わく組足場(高さ5m未満を除く)は、垂直方向9m以下・水平方向8m以下の間隔 | 安衛則 第570条第1項第五号 |
| 水平材 | わく組足場は、最上層と5層以内ごとに水平材を設ける | 安衛則 第571条第1項第五号 |
壁つなぎの数の見当は、(高さ ÷ 9 を切り上げ)×(足場の中心の長さ ÷ 8 を切り上げ)です。上の例なら 2 × 8 = 16か所です。実際の位置は、窓や外壁の下地で決まるので、仮設計画図で一つずつ確かめます。壁つなぎの間隔は、組立て後に変えられない安全の決まりです。図面の段階で、取り付けられる位置があるかを必ず確認してください。
仮設計画図と照らして最後に確かめる
数量を拾い終えたら、仮設計画図と照らし合わせます。昇降階段の位置と数、屋上への乗り込み、資材の搬入経路、風を受けやすい面の補強、隣地との距離で足場が狭くなるところを見ておくと、あとから足りない部材が出にくくなります。
まとめ
- 外部本足場は「足場の中心の長さ × 高さ」。中心は外壁面から1.0mが標準
- 四角い建物なら、足場の中心の長さ = 外周 + 8m
- スパン数・段数・壁つなぎの数は見当で出し、業者の拾いと仮設計画図で確かめる
- 壁つなぎ(垂直9m・水平8m以下)など、法令の決まりは拾いの段階から入れる
参考にした基準・資料
- 国土交通省「公共建築数量積算基準」令和5年改定第2編 仮設 第4節 直接仮設(外部本足場:足場の中心の水平長さと構築物等の上部までの高さによる面積。足場の中心は外壁面から1.0mが標準。一側足場は0.5m、高さに1.0mを加える)
- 労働安全衛生規則 第二編第十章(通路、足場等)第563条(作業床)、第570条第1項第五号(壁つなぎ)、第571条第1項第五号(わく組足場の水平材)
基準の数値は版によって変わることがあります。実際の工事では、設計図・特記仕様書・最新版の基準を優先し、監理者に確認してください。記事中の計算は、考え方を示すための例です。
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